1  がんはこうして生まれる

● 安保徹先生絶賛!

世界的免疫学者で新潟大学大学院教授の安保徹先生は、がん発生のメカニズムを 自律神経の働きとの関係で見事に解明した。すなわち、「がんは偶然に発症している わけではなく、“ストレス→交感神経緊張→血流障害と顆粒球増多→再生上皮・ 腺細胞の新生促進→発がん”という連鎖によって起こっている」と。

▼培養3日目の口腔上皮がん細胞
培養3日目の口腔上皮がん細胞

▼培養3日目の口腔上皮正常細胞
培養3日目の口腔上皮正常細胞

次頁の「白血球の自律神経支配」の法則に照らすと、「“白血球の自律神経支配” の法則によって、交感神経緊張で顆粒球が増加したときはリンパ球が減少する。 この免疫抑制のために生じたがん細胞がそのまま増殖を許されて発がんが完成するのである。 このような発がんのメカニズムがわかれば、抗がん剤や放射線照射で免疫を抑制する ことが、がん治療にマイナスになることは一目瞭然である」ということになる。 そして「臼田さんが指摘するように、抗がん剤はもはや“発がん剤”とか “がん転移促進剤”と呼んだほうがよいと思う。そろそろ、今までの考え方の矛盾に 気付くべき時が来ているように思われる。この本には、その考え方が科学的に明らかに されていると感じた」と『抗がん剤は転移促進剤』(農文協)への推薦文を記して 下さった。

● 発がんとは細胞の遺伝子大革命

がん発生前夜とは、上皮細胞が劣悪な環境の下で必死に分裂を繰り返す中で力尽き、 パニックを乗り越えて、分裂破壊のみを目的とした細胞に遺伝子変化を遂げた状態と みてよいであろう。

● がん細胞の素顔を知ろう

▼安保徹先生絶賛の本   
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正常細胞とがん細胞の違いについて写真を参照しつつ、細胞レベルで解明してみよう。 端的に例えるならばがん細胞の姿とは凶悪犯人の顔つきを思い起こしていただければ良いと思う(黄矢印)。 上図のがん細胞を見渡すと、大きさが大小不揃い、核が大きく明瞭、黒い大き目の顆粒が 多数あること、細胞間隙が白くくっきりとしていて、細胞質辺縁の波動がはっきり見えること(赤矢印)、 分裂期の球形細胞が多いこと、などがあげられる。一方の正常上皮細胞はがん細胞とはほぼ逆の 性状とみてよいと思う。とりわけ、敷石状にキチンと配列していて、個々の細胞同士が細胞間の結合も しっかりとしている。


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